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冬に流行る・多い病気、感染症

2013.11.07(木)

これから寒〜い冬がやってきます!
乾燥した空気、体温が下がり抵抗力が下がった身体…冬は感染症にかかりやすくなる季節です。
これからどんな感染症が流行るのでしょうか?

 

(1)インフルエンザ

冬の感染症の代表格。
主な感染経路は咳やくしゃみによる飛沫感染で、口や鼻の粘膜にインフルエンザウイルスが付着して感染します。
また接触感染でも感染します。
マスクは正しく着用しなければ有効ではなく、手洗いなどの対策も必要です。
また、一度使用したマスクは必ず廃棄して新しいマスクを毎回使用しましょう。
<予防法>
・室内を加湿器などを利用して湿度40%以上に保つ
・人ごみを避ける
・マスクをきちんと着用する
・正しく手洗いする
<ワンポイント!>
・潜伏期間は1・2日、長ければ10日間
・感染者が他人へウイルスを伝播させる時期は発症の前日から症状が軽快してのちおよそ2日後まで。
・インフルエンザはA型とB型があり、予防接種はA型インフルエンザウイルスを予防します。A型はとりわけ感染力が強く、予防が大切です。
 インフルエンザ予防接種についてはこちら

 

(2)RSウイルス感染症(急性呼吸器感染症)
RSウイルスによる乳幼児の代表的な呼吸器感染症です。
RS
ウイルス感染症の感染経路は飛沫感染と接触感染で、発症の中心は0歳児と1歳児。
ごくありふれたウイルスで毎年冬季に流行し、乳児の半数以上が1歳までに、ほぼ100%が2歳までに感染し、その後も一生、再感染を繰り返します。
心肺に基礎疾患のある小児は重症化しやすく、重くなると呼吸困難になって、入院しなければいけないということも非常に多く、小児医療にとってはインフルエンザよりももっと厄介なウイルスです。
<予防法>
・人ごみを避ける
・マスクをきちんと着用する
・正しく手洗いする
・子供たちが通常触るおもちゃなどのアルコールによる消毒
RSウイルス感染症であるとは気付かれてない年長児や成人もいるため、できるだけ接触は避ける
<ワンポイント!>
RSウイルスに感染してから28日、典型的には46日間の潜伏期間を経て発熱、鼻汁などの症状が数日続きます。

 

 

(3)ノロウイルス感染症
ノロウイルスを保有する貝類などを摂取することにより感染する食中毒の一種で、主な症状は突発的な激しい吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、悪寒、38度程度の発熱で、嘔吐の数時間前から胃に膨満感やもたれを感じる場合もあります。
感染者の吐瀉物から集団で飛沫感染することが最も多く、一番の特徴は、アルコールでは死滅しないこと。
ウイルスの死滅には、キッチンハイターを50倍に薄めて(水500ccに対しハイター10cc)スプレーなどで消毒すると効果的です。
<予防法>
・食品はよく加熱して食べる(中心温度72度以上の状態を1分間保つように)
・感染者の吐瀉物・排泄物は直接触れず処理し、かならずハイターの希釈液で消毒する
<ワンポイント>
・激しい下痢のための下痢止めを使用するとかえって治癒が遅くなるので使用しません。

 

 

(4)ロタウイルス感染症
2月ごろから増える感染症で、激しい嘔吐とコメのとぎ汁のような白い水状の便が特徴です。
激しい下痢のため脱水に陥りやすく、経口補水や輸液により水分の補給を行うことが大切です。
潜伏期2472時間(13日)、下痢症状は39 日継続し乳児のウイルス性下痢症・感染性胃腸炎の原因ウイルスでもあります。
<予防法>
・ノロウイルスに同じ。ハイターの希釈液が消毒に有効です。
<ワンポイント>
・下痢止めは治癒を遅らせます。

 

(5)溶連菌感染症
レンサ球菌という細菌による感染症で、発疹ができること以外は風邪と間違われやすい症状です。
喉の腫れや関節の痛み、発疹などが症状の特徴です。
<予防法>
・感染経路は飛沫感染です。
ワクチンはなく、手洗いやうがいなど以外に有効と考えられる感染予防法はありません。


あとひとつきとちょっとで年末年始です。
感染予防にしっかり努めて、今年も楽しい冬を迎えましょう。(*´*)

 

 

 


キーワード:冬に流行る感染症,病気,冬に多い感染症

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