要介護に認定されなかった人が受けられる介護サービスとは?
2014.03.04(火)
介護保険のサービスを受けるには、市役所窓口に申請して要介護認定を受ける必要があります。 要介護認定は、大きく分けて『要介護』と『要支援』の2種類があり、そちらに区分されるか、また介護度、支援度はどのくらいかで受けられるサービスが決まります。 しかし、申請を行っても、『要介護』にも『要支援』にも認定されないことも。 では該当しない人は、介護保険のサービスを受けられないのでしょうか?
Q.介護保険非認定者は、介護サービスを受けられないの?
A.地域支援事業を利用しましょう!
地域支援事業とは、通常のサービスとは別に要介護認定を受けていない人なども含め実施している制度です。 地域支援事業の実施内容は、居住地の市区町村によって異なり、自治体によっては要介護・要支援の人も含めているものと、含めないでサービスを実施しているところがあります。 まずは、お住まいの市区町村ではどのような事業を実施しているか確認してみましょう。
Q.地域支援事業ってどんなことしているの?
A.65歳以上ならだれでも利用できるサービスと、要支援や要介護になる可能性の高い高齢者へのサービスがあります。
地域支援事業の内容は、市町村によって内容は異なるため、例として・・・
1次予防<65歳以上なら誰でも利用できるサービス> ・介護予防に関するパンフレットなど、情報の提供 ・ボランティア活動などを活用した介護予防活動の支援 など
2次予防<要支援や要介護になる可能性の高い高齢者へのサービス> 市町村にて生活機能評価を受けて2次予防事業対象者と認定される必要があります。 ・基本健康診査などによる虚弱な高齢者の把握 ・地域の公民館などに通って受ける介護予防サービス ・通いのサービスが利用できない方へ自宅へ訪問してくれる介護予防サービスなどなど…
また自治体によっては、安否確認サービスや配食サービス、緊急対応サービスを行っているところもあります。
Q.2次予防事業対象者と認定されるには?
A.生活機能評価を受けるか、市町村で行う基本チェックリストを記入する。
以前は医師の診察などを含む「生活機能評価」を受ける必要がありましたが、今は市町村の任意となり、日常生活に関する25項目からなる基本チェックリストのみで把握可能となっています。 市町村が事前に郵送にて送ったチェックリストに記入し、郵送します。 年齢によって、年に2年に1回送付、毎年送付など頻度が異なります。 そこで該当すると判断された場合は、2次予防事業対象者となります。
<基本チェックリストの中身(参考)> Q1. バスや電車で1人で外出していますか Q2. 日用品の買い物をしているか Q3. 預貯金の出し入れをしていますか Q4. 友人の家を訪ねていますか Q5. 家族や友人の相談にのっていますか Q6. 階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますか Q7. 椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか Q8. 15分続けて歩けていますか Q9. この1年間に転んだことがありますか Q10.転倒に対する不安は大きいですか Q11.6ヶ月で2〜3kg以上の体重減少がありましたか Q12.身長 cm、体重 kg (BMI= ) Q13.半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか Q14.お茶や汁物でむせることがありますか Q15.口の渇きが気になりますか Q16.週に1回以上は外出していますか Q17.昨年と比べて外出の回数が減っていますか Q18.周りの人から「いつも同じことを聞く」などの物忘れがあるといわれますか Q19.自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか Q20.今日が何月何日かわからない時がありますか Q21.(ここ2週間)毎日の生活に充実感がない Q22.(ここ2週間)これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった Q23.(ここ2週間)以前は楽にできていたことが今ではおっくうに感じられる Q24.(ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えない Q25.(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする
要支援・要介護に認定されなかったらといって、「サービスが受けられない・・・・」と落ち込む必要はありません。 必要ではないと判断されるくらい、「元気です」、ということなのですから。 地域支援事業を上手に利用して、ぜひ元気な状態を維持できるよう努力しましょう♪
キーワード:地域支援事業
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