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大人用(介護用)おむつの尿量による選び方と、負担の少ない交換の手順と留意点

2020.01.24(金)

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おむつも下着の一部として考え、目的にあった種類のおむつを選択することが大切です。おむつ使用にあたっては、本人と話し合うなど十分な配慮が必要です。


オムツの種類                       
おむつには布おむつと紙おむつがあります。
経済面・洗濯の手間の有無・廃棄の可否・肌触り・吸水性など、それぞれの特徴があります。
おむつの選択にあたっては、便失禁の有無や1回の排尿の量、活動状況などを考慮します
紙おむつの種類には、パンツ型・テープ型・フラット型などがあります。

メーカーにより、吸水力・カーブやギャザーなどの横漏れ防止効果・通気効果・防臭効果など様々なものがあり、価格にも多少の違いがあります


尿量が少ない〜中くらい


れる量がほんのちょっとだけという場合は、「失禁パンツ」がおすすめです。トランクス・五分丈などをはじめ、いろいろなタイプがあるので、状態に合わせて選べます。しかし失禁パンツだけでは心配だという場合には、尿取りパットとの併用をおすすめします。パットの種類も豊富で、自分の状態に合わせて使いわけられます。さらに吸水性をもっと重視したい場合は、防水パンツがいいでしょう。たっぷりと吸収するので、尿量が多くなっても安心です。また、失禁パンツは使いたくないという方には、手持ちの下着に尿取りパットを合わせることもできます。



尿量が中くらい〜少し多い

漏れる量が少し多い場合には、たっぷり吸収してくれるパンツタイプの「はくオムツ」がおすすめです。ギャザー入りなので、からだにしっかりフィットして、漏れを防ぎます。


尿量が多い
尿量が多い場合には、吸収部分に尿を固めるポリマーが内蔵されている「はくオムツ」や「開閉式オムツ」がおすすめです。開閉式オムツは、オムツカバーと紙オムツが一体になったもので、からだに合わせて両サイドをテープで止めるタイプなどがあります。





オムツの負担の少ない交換の仕方                     

 おむつは便意・尿意が分からない、便意・尿意があっても間に合わず、下着を汚してしまうなどの状態の時に使用します。排泄の間隔を把握し、汚れたおむつはできるだけ早く交換することが大切です。


(1)
はじめにおむつを交換することを伝えます。「下着を着替えませんか」などという表現が好ましいです。


(2)
カーテン・スクリーンなどを用いて、プライバシーを確保してください。


(3)
防水シートを敷きます。


(4)
新しいおむつとおむつカバーを交換しやすいようにセットします。


(5)
下着を膝下くらいまで下げ、おむつを開きます。


(6)
側臥位(横向きに寝る)
になってもらい、汚れたおむつの汚染部を内側にして小さく丸め、周囲を汚さないように取り除きます。


(7)
陰部やでん部を清拭、あるいはぬるま湯による洗浄を行います。その際、皮膚の状態も観察してください。


(8)
乾いたタオルでよく拭き取ります。


(9)
新しいおむつとおむつカバーをつけます。おむつの上端部は腰回りに合わせ、おむつの中心とでん部の中心を合わせます。必要であればパッドを併用します。


(10)
仰臥位(仰向けに寝る)
に戻し、おむつのしわを伸ばしながら、おむつカバーからおむつがはみ出ないように付けて、腰回り、大腿部から尿が漏れないようにします。必要以上に締めすぎないように腰回りには指2本程度入るゆとりをもたせます。



排泄介助に当たっての留意点         
(1)
本人の意思を尊重し、できない部分について援助しましょう。

(2)
プライバシーを確保しましょう。

(3)
尿意・便意を察し、言葉をかけたり、本人が頼みたい態度で接しましょう。

(4)
本人が安心できるように、安定した援助を心がけましょう。

(5)
排泄後の清潔を保持し、気持ちよいと感じてもらうことが大切です。

(6)
快適で清潔な排泄環境を提供しましょう。






キーワード:おむつの種類,おむつの交換

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