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トイレのリフォーム!おすすめのチェックポイント

2020.01.24(金)

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一般的に身体機能の低下に伴い、リフォームの希望が多く出されている場所がトイレです。トイレへの移動・衣類の着脱・便器への移乗・後始末などの排泄動作が安全に行えるよう、障害の程度を十分チェックして整備に努めてください。



トイレまでの廊下・ドア周りのリフォームチェックポイント

トイレは、寝室からなるべく近い場所が望ましく、かつトイレにたどり着くまでの動線を整備する事が大切です。

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(1)安全に移動できるよう、廊下に手すりを取り付けましょう。
廊下とトイレの床面との敷居は、歩行のつまずきや車椅子使用の障害になるので、なるべく除去に努めた方がいいでしょう。

(2)ドアの内開きは狭い場所の出入りを困難にするだけではなく、万一入れないで倒れた場合、倒れた本人にドアが当たって開かないおそれがあるので極力避けたほうがいいでしょう。外開きや引き戸、またはアコーディオンカーテンなどが望ましいです。

(3)鍵は、外から開錠できるものがよいでしょう。

(4)トイレ内で倒れる事故が多いので、居室とトイレの温度差に注意し、場合によっては暖房器具を設置しましょう。






トイレ内部のリフォームチェックポイント



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便器は立ったり座ったりの動作が楽に行え、下半身の負担が少ない洋式の便器をおすすめします。


(1)清潔保持や冬場の皮膚感触が良いので洗浄機能や暖房便器付きのものにしましょう。

(2)便座の高さは立ち上がりやすい下半身の高さが適当です。


(3)車椅子の場合、車椅子のシートと同じ高さにすると乗り移りが楽です。

(4)和式便器や両用便器が洋式便器にリフォームできない場合は、腰かけ式にする転用便器などを設置する工夫をするといいでししょう。

(5)手すりは、立ち上がり・移乗・座位保持などに必要ですが、設置場所や高さは障害部位、移乗動作によって微妙に違うので、実際に試してみて専門家と相談し決定しましょう。

(6)トイレ内の床は水気でぬれていることが多いので、滑らない材質を選び、温かみがあり掃除しやすいものがいいでしょう。

(7)使用後の洗浄機能にはレバー式やボタン式などがありますが、後方に設置してあることが多いため、身体をねじることの必要のないリモコンやセンサー式を設置すると便利です。

(8)麻痺がなく動かせるほうの腕が届く位置にトイレットペーパーを取り付け、ペーパーがワンタッチでセットできるように整えましょう。


(9)非常時に備えてコールスイッチを設置すると、急な体調変化の場合もすばやく対応できるでしょう。

(10)トイレ内で車椅子が回転でき、介助者が一緒に入れる広さを確保すると介助がしやすくなります。

(11)芳香剤で消臭に気を配ると更によいと思います。





当院では、左麻痺・右麻痺に対応したトイレをそれぞれ設置しています。
ご来院の際にはぜひご参考にしてみてください。




キーワード:トイレ,リフォーム,ポイント

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