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介護教室 〜おしっこ(排尿)の障害について

2017.03.22(水)

おしっこ(排尿)の仕組み         

腎臓で作られた尿は、尿管を通り膀胱へ送られます。
腎臓は、血液をろ過し、余分な水分や老廃物を尿にする働きがあります。
膀胱に尿が約150〜200ml溜まると、その刺激が中枢神経や大脳に伝わり、尿意(排尿したくなる感覚)を感じるようになります。
尿意を感じて、排尿のための一連の動作(トイレに行く、ズボンを脱ぐ、便座へ座る)が整うまでに、尿を漏らさずにためることができ、環境が整うと排尿することができて「排尿をした」となります。
成人の1日の尿量は、1000ml〜1500mlです。
正常な尿は、透明な黄色から淡い黄色です。

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排便のしくみ                   

口から摂取した食物は、胃で消化され小腸で必要な栄養分や水分が吸収され、お粥のような状態で大腸に送られます。
大腸でさらに90%水分が吸収され、固形の便になります。
便は通常、S字結腸にたまり、蠕動運動(ぜんどううんどう)によって直腸に入り、直腸内圧がすすみ、この刺激が中枢神経から大脳に伝わり便意(排便したくなる感覚)となります。
便意を感じて、肛門をゆるませ、腹圧がかかり便を体外へ排出すると「排便をした」となります。
便の量は摂取する食物の量や種類によっても異なりますが、通常1日100g〜250gで黄褐色の有形軟便です。

 

排尿障害の種類               
<排尿困難>
排尿したい気持ちはあるが、スムーズに排尿できない状態をいい、一度の排尿に時間がかかったり、うんと力を入れないと排尿できないということもあります。
また、尿が細く勢いがない場合も含みます。

<尿閉>
膀胱に尿が溜まっているのに、全く排尿できない状態をいい、排尿困難がひどくなると、尿閉になる場合があります。
8〜12時間排尿が無い場合は、医師に相談してみてください。

<頻尿>
排尿した直後に、また排尿したくなる状態をいいます。
一度の排尿は少なく、回数が多くても全体の尿量が増えるわけではありません。
1度の排尿で、十分に尿が出きらない場合に、膀胱内に尿が残って、しばしば頻尿になる場合があります。
利尿剤や多飲によって頻尿が起きることもあります。

<尿失禁>
普通、膀胱に尿が溜まっても、自分の尿である程度我慢できるが、さまざまな原因で我慢できずに排尿してしまう状態を尿失禁といいます。

 


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