腰痛の原因と対処法
2020.01.24(金)

腰痛の経験がある人は多いのではないでしょうか? 腰痛は国民病と呼ばれるほど、多くの人が悩んでいる症状です。 たいていの人は一度は腰痛を経験するといわれています。 ところが意外と腰痛の基本知識を知っている人は少ないのです。 まずは腰痛のしくみと原因を理解することが、腰痛で悩んでいる人、予防したいと思っている人にとってとても大事なことです。 腰痛の原因は様々ですから原因をきちんと見極めて、適切な対策をとりましょう。 今回は腰痛を改善するための対策をご紹介します。

痛みの原因について 「急に痛みが起こる場合」 主に腰椎の骨折や感染症、人体の損傷などが原因です。
<症状が腰に限られている場合> 〇骨粗しょう症 骨の量が少なくなり、骨がもろくなってしまう病気です。 閉経後の女性やお年寄りによくみられます。
〇脊椎腫瘍 脊椎に腫瘍ができる病気です。 特に多いのが「がん」で、ほかの部位のがんが転移しておこります。
〇椎間板症 老化によって骨はもろくなり、椎間板も弾力性を失ってすりへってきます。つまり長年使っている腰椎が弱ってきて、ちょっとムリがかかってもこたえることになります。椎間板の水分が減って弾力性がなくなり、つぶれたようになって、そこに分布している神経が圧迫されたりして腰痛が起こります。
〇ぎっくり腰 思い荷物を持つ、腰を捻ったときに起こる急性の腰痛の俗称です。
<症状が脚にも起こっている場合> 〇椎間板ヘルニア 椎間板の中心部にある「髄核」が飛び出して、神経を刺激する病気です。
「痛みが長期間続いている場合」 腰椎の変形や精神的なストレスなどが原因です。 痛みがじわじわと慢性的に続く場合は次のような病気が考えられます。
<症状が腰に限られる場合> 〇変形性脊椎症 加齢などによって腰椎の変形が進むと、椎骨に棘(とげ)のようなもの(骨棘)ができます。 この骨棘が神経を刺激することで痛みや痺れが生じるようになります。
〇心因性腰痛 原因が不明のときは心因性の原因が考えられます。 生きがいを失ったり、精神的な悩みを抱えている毎日となると、体の悪いところに神経が集中するのは当然のなりゆきです。 心因性の原因が関与して腰痛が発症して場合もあるのです。 〇腰への負担からくる腰痛 同じ腰への負担でも、背筋や腹筋の強い人と弱い人では違います。 背筋や腹筋が弱い人は、からだを支えきれずにせぼねや背筋に無理な負担となるため、腰痛を引き起こしてしまうのです。 また、女性の場合でいうと妊婦さんは、体重が重くなっているだけでなく、重心が前の方に移るので、からだが自然と反り気味になります。そのために腰にかかる負担も大きく、背筋も疲れ果てて腰痛になってしまうことがあります。 同様に、おなかの出ている男性も上半身の体重を支えるために、普段の立ち姿勢が反り返っているので腰痛を引き起こすリスクが高いと言えます。
<症状が脚にも起こっている場合> 〇脊柱管狭窄症 椎骨の変形などによって脊柱管が狭くなり、馬尾や神経根が刺激されるので、脚にも痛みや痺れなどの症状が現れます。
長期間痛みが続く場合は、腰以外の場所に大きな病気が潜んでいることも考えられます。 早めに医療機関で調べてもらいましょう。
ちなみに自分でもっとも気軽に出来る、運動療法による腰痛予防はウォーキング(歩くこと)だって、知っていましたか? ウォーキングの全身運動を行うことによって、腰を支える筋肉が鍛えられるのと同時に、心肺機能が血流が良くなり、改善につながります。
ウォーキングの際の基本的な姿勢、ポイントは以下の通りです。 - からだ全体のフォーム
壁と背中合わせにして立つ・あごを引いて、視線を数メートル先に置く。そのままの姿勢で歩く。
- 上半身のフォーム
両腕を90度前後に曲げ、力を抜いた状態で手のひらを軽く握る。 胸の前から腰の横の部分までの範囲で、こぶしが行き来するように意識しながら手を振る。

- 下半身のフォーム
支え脚で地面を蹴っていく場合、必ず振り出し脚はかかとから着地する。 正面から足裏が見える状態にする。

- 歩き方のクセを見つけよう
靴底に水をつけ、乾いたところを歩き、踏み出す足の方向性や歩き方のクセを見つけましょう。 通常、進行方向に向かって両かかとの中央の点を結んでいくと直線ができあがります。
脚の開きは、直線に対してつま先部がやや外側(10度前後が一般的)に開いているのが理想です。
早く歩くことを意識するほど歩幅が広がるため、かかとはほぼ直線上を歩くようになるはずです。

<相談を受け付けています> 〇この症状なら何科を受診するの? 〇受診すべきかどうか分からない・・・ など、病気や施設利用などのご不明な点等あれば、 春日のなんでも相談室へご連絡ください。
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キーワード:腰痛,腰痛の原因,ストレッチ
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