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NEWS/TOPICS

2019.11.11

ノロウイルスの予防・症状と、家族が感染した場合の二次感染予防について

食中毒.jpg

食中毒は、細菌やウイルスに汚染された食品を経口的に摂取することにより起こります。
食中毒は1年中気を抜かずに習慣的に予防対策を行う必要がありますが、なかでもノロウイルスは学校など集団生活の場で大規模な流行になることもあり、約7割が11月~2月の冬期間に発生します。
ピークを迎えるこれからの時期は特に注意が必要です。
ノロウイルスの食中毒は、旅館や飲食店、施設だけでなく、家庭の食事でも発生し、実際に家庭でのノロウイルスが全体の1割以上を占めています。
2019厚労省 食中毒動向 発生場所グラフ.png
※2019年度 食中毒発生場所動向 「食中毒統計調査」より

しかし、家庭での発生では症状が軽かったり、発症する人が1人や2人のことが多いことから風邪や寝冷えなどと思われてしまう一方で、食中毒とは気づかずに重症化したり、死亡例もあるといわれており注意が必要です。

ノロウイルスとは?
ノロウイルスとは急性胃腸炎の原因となるウイルスのひとつです。
人の小腸粘膜で増殖し、少量のウイルスでも発症する感染力・増殖力の非常に強いウイルスです。
人に経口感染し、伝染性の消化器感染症をおこします。
感染経路は「人からの感染」と「食品からの感染」があります。
成人はもちろんですが、小児や高齢者など、全年齢を問わず流行する現代の食中毒の主要ウイルスで、高齢者施設や保育所などでの集団感染が発生する事も稀ではありません。
特にご高齢の方、基礎疾患を持つ方、小児は重症化しやすいといわれています。

virus_noro.png

ノロウイルスは、どのように感染するのか

ノロウイルスまとめ記事7.jpg
ウイルスが人の手などを介して、口に入ったときに感染する可能性があります。
(1)人から人への感染
感染した人の便や嘔吐物にはノロウイルスが含まれており、ウイルスが手などを介して口にはいった場合。
また感染した人の嘔吐物の処理が不十分で、ウイルスが乾燥して舞い上がり直接人の口から取り込まれ感染。
(2)食品から人への感染
ノロウイルスに汚染された2枚貝(カキなど)を、生または不十分な加熱で食べた場合。
(3)人から食品、食品から人への感染
感染した人が十分な手洗いをせずに調理した食品を食べた場合。

ノロウイルスの症状

ノロウイルスまとめ記事8.jpg

潜伏期間は1~2日と短く、症状は激しい嘔吐や下痢です。
腹痛や37度程度の発熱がみられる場合もあります。
長期免疫が成立しないため何度も感染しますが、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。
症状が続く期間は1~2日程度と短期間です。
ウイルスが原因の感染性胃腸炎は特別な治療法はなく、症状を軽減するための対処療法が行われます。
乳幼児や高齢者では吐いたものを誤って気道に詰まらせたり、下痢や嘔吐による脱水症状を生じることがありますので早めに医療機関を受診しましょう。


ノロウイルス(食中毒)予防の大原則
食中毒の予防には、三つの大原則が重要といわれています。
(1)菌・ウイルスを付けない(清潔)
 ノロウイルスまとめ記事9.jpg
 ・特に食事前、トイレの後、調理の前後は石鹸でよく洗い、流水でよく流しましょう。
 ・罹患者の吐物や便には大量のノロウイルスが含まれています。処理の際飛び散らないよう注意し、破棄する際は密閉して捨てましょう。
 ・排泄物で衣類などが汚染された場合は、塩素系消毒剤で消毒しましょう。

(2)菌・ウイルスを増やさない(迅速、冷却、乾燥)
 ノロウイルスまとめ記事1.jpg
 ・カキなどの二枚貝を調理したまな板や包丁はよく洗浄・消毒する
 ・罹患者が使用した後のトイレや触った場所は塩素系消毒剤で消毒しましょう。

(3)菌・ウイルスをやっつける(加熱など)
ノロウイルスまとめ記事10.jpg
 ・カキなどの2枚貝は中心部まで十分加熱(85~90℃で90秒以上)してから食べる
 ・カキだけでなく、生鮮食品は十分に加熱する。
それでも感染した場合は脱水症状になりやすいので、症状が落ち着いたら少しずつ水分を補給します。
脱水症状がひどい場合は、病院で点滴を行う必要があります。


治療法はある?

ノロウィルスに効果のある抗ウイルス剤はないと言われています。
ノロウィルスによる感染性胃腸炎にかかったときの治療は、痛み止め、下痢止めの薬(腸の動きを止めないもの)や整腸剤の投与、脱水症状による治療になります。
また、症状がひどい場合に輸液を行うなどの対症治療が行われる場合もあります。
症状が回復後も1~2週間程度(まれに1ヶ月程度となる場合もある)、糞便中にウィルスが含まれてを排出されるので、排泄後のトイレのウィルスの除去、手洗いが必要です。二次感染にも注意が必要となります。

もし家族が感染したら?~二次感染を防ごう~
気を付けなければならないのは感染者の便や嘔吐物などからの二次感染です。
そうした感染を防ぐには、すばやく、適切な処理を行うことが大切です。

ノロウイルスまとめ記事6.jpg

(1)嘔吐物の処理
嘔吐物は速やかに片づけましょう。
その際、部屋を換気し手袋・マスクを使用します。
嘔吐物を広げないように新聞紙などで拭き取り、拭き取った後を熱湯や塩素系漂白剤(ハイターなど)で消毒します。
拭き取った新聞紙やビニールは袋に入れ、きちんと口をしばって捨てます。
処理をした後は必ず手を洗いましょう。

(2)嘔吐物や便が衣類についてしまったら
すぐに選択しない場合は衣類をビニール袋に入れ口をしばっておきます。
洗濯する前に85℃で1分以上熱湯消毒するか、塩素系消毒液に浸します。(ただし塩素系消毒剤は色落ちする場合があります)
消毒液に他のものと分けて最後に洗濯します。

(3)まめに手洗いを行う
タオルは共用せず、個人ごとにするかペーパータオルを使用しましょう。

(4)感染している人は調理はしない
感染した人が調理した場合、その調理した食品を食べることにより他の人に感染を広げてしまう可能性があります。
調理作業は控えましょう。
また症状がおさまっても1週間程度はウイルスが出る場合があります。
調理前はきちんと手を洗いましょう。

ノロウイルスを撃退!消毒液の作り方
ノロウイルスに有効な消毒液は次亜塩素酸ナトリウムです。
原液を適切な濃度に薄めて使用します。

≪ウイルスに汚染された場所や物の消毒≫
商品名:ミルトン、ミルクポン(1%濃度)
ノロウイルスまとめ記事11.jpg
水 500㎖に対し、液 50㎖


商品名:ハイター、ブリーチ(5%濃度)
ノロウイルスまとめ記事12.jpg
水 500㎖に対し、液 10㎖

食中毒予防の「三つの大原則」に従って、衛生的な食事作りを行い、家庭からノロウイルス食中毒をなくしましょう。
万が一、お腹が痛くなったり、下痢をしたり、気持ちが悪くなった りしたら、かかりつけのお医者さんに相談しましょう。


※この記事は厚生労働省ホームページの記事内容、株式会社オーヤラックス様からの情報提供等を参考にしております。
厚生労働省ホームページ〈家庭でできる食中毒予防の6つのポイント〉
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0903/h0331-1.html
株式会社オーヤラックスホームページhttp://www.oyalox.co.jp/

記事提供
南東北春日リハビリテーション病院 広報誌「小春日和」

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター
http://www.kaigo-hiwada.com/

NEWS/TOPICS

ノロウイルスの予防・症状と、家族が感染した場合の二次感染予防について

2019.11.11

食中毒.jpg

食中毒は、細菌やウイルスに汚染された食品を経口的に摂取することにより起こります。
食中毒は1年中気を抜かずに習慣的に予防対策を行う必要がありますが、なかでもノロウイルスは学校など集団生活の場で大規模な流行になることもあり、約7割が11月~2月の冬期間に発生します。
ピークを迎えるこれからの時期は特に注意が必要です。
ノロウイルスの食中毒は、旅館や飲食店、施設だけでなく、家庭の食事でも発生し、実際に家庭でのノロウイルスが全体の1割以上を占めています。
2019厚労省 食中毒動向 発生場所グラフ.png
※2019年度 食中毒発生場所動向 「食中毒統計調査」より

しかし、家庭での発生では症状が軽かったり、発症する人が1人や2人のことが多いことから風邪や寝冷えなどと思われてしまう一方で、食中毒とは気づかずに重症化したり、死亡例もあるといわれており注意が必要です。

ノロウイルスとは?
ノロウイルスとは急性胃腸炎の原因となるウイルスのひとつです。
人の小腸粘膜で増殖し、少量のウイルスでも発症する感染力・増殖力の非常に強いウイルスです。
人に経口感染し、伝染性の消化器感染症をおこします。
感染経路は「人からの感染」と「食品からの感染」があります。
成人はもちろんですが、小児や高齢者など、全年齢を問わず流行する現代の食中毒の主要ウイルスで、高齢者施設や保育所などでの集団感染が発生する事も稀ではありません。
特にご高齢の方、基礎疾患を持つ方、小児は重症化しやすいといわれています。

virus_noro.png

ノロウイルスは、どのように感染するのか

ノロウイルスまとめ記事7.jpg
ウイルスが人の手などを介して、口に入ったときに感染する可能性があります。
(1)人から人への感染
感染した人の便や嘔吐物にはノロウイルスが含まれており、ウイルスが手などを介して口にはいった場合。
また感染した人の嘔吐物の処理が不十分で、ウイルスが乾燥して舞い上がり直接人の口から取り込まれ感染。
(2)食品から人への感染
ノロウイルスに汚染された2枚貝(カキなど)を、生または不十分な加熱で食べた場合。
(3)人から食品、食品から人への感染
感染した人が十分な手洗いをせずに調理した食品を食べた場合。

ノロウイルスの症状

ノロウイルスまとめ記事8.jpg

潜伏期間は1~2日と短く、症状は激しい嘔吐や下痢です。
腹痛や37度程度の発熱がみられる場合もあります。
長期免疫が成立しないため何度も感染しますが、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。
症状が続く期間は1~2日程度と短期間です。
ウイルスが原因の感染性胃腸炎は特別な治療法はなく、症状を軽減するための対処療法が行われます。
乳幼児や高齢者では吐いたものを誤って気道に詰まらせたり、下痢や嘔吐による脱水症状を生じることがありますので早めに医療機関を受診しましょう。


ノロウイルス(食中毒)予防の大原則
食中毒の予防には、三つの大原則が重要といわれています。
(1)菌・ウイルスを付けない(清潔)
 ノロウイルスまとめ記事9.jpg
 ・特に食事前、トイレの後、調理の前後は石鹸でよく洗い、流水でよく流しましょう。
 ・罹患者の吐物や便には大量のノロウイルスが含まれています。処理の際飛び散らないよう注意し、破棄する際は密閉して捨てましょう。
 ・排泄物で衣類などが汚染された場合は、塩素系消毒剤で消毒しましょう。

(2)菌・ウイルスを増やさない(迅速、冷却、乾燥)
 ノロウイルスまとめ記事1.jpg
 ・カキなどの二枚貝を調理したまな板や包丁はよく洗浄・消毒する
 ・罹患者が使用した後のトイレや触った場所は塩素系消毒剤で消毒しましょう。

(3)菌・ウイルスをやっつける(加熱など)
ノロウイルスまとめ記事10.jpg
 ・カキなどの2枚貝は中心部まで十分加熱(85~90℃で90秒以上)してから食べる
 ・カキだけでなく、生鮮食品は十分に加熱する。
それでも感染した場合は脱水症状になりやすいので、症状が落ち着いたら少しずつ水分を補給します。
脱水症状がひどい場合は、病院で点滴を行う必要があります。


治療法はある?

ノロウィルスに効果のある抗ウイルス剤はないと言われています。
ノロウィルスによる感染性胃腸炎にかかったときの治療は、痛み止め、下痢止めの薬(腸の動きを止めないもの)や整腸剤の投与、脱水症状による治療になります。
また、症状がひどい場合に輸液を行うなどの対症治療が行われる場合もあります。
症状が回復後も1~2週間程度(まれに1ヶ月程度となる場合もある)、糞便中にウィルスが含まれてを排出されるので、排泄後のトイレのウィルスの除去、手洗いが必要です。二次感染にも注意が必要となります。

もし家族が感染したら?~二次感染を防ごう~
気を付けなければならないのは感染者の便や嘔吐物などからの二次感染です。
そうした感染を防ぐには、すばやく、適切な処理を行うことが大切です。

ノロウイルスまとめ記事6.jpg

(1)嘔吐物の処理
嘔吐物は速やかに片づけましょう。
その際、部屋を換気し手袋・マスクを使用します。
嘔吐物を広げないように新聞紙などで拭き取り、拭き取った後を熱湯や塩素系漂白剤(ハイターなど)で消毒します。
拭き取った新聞紙やビニールは袋に入れ、きちんと口をしばって捨てます。
処理をした後は必ず手を洗いましょう。

(2)嘔吐物や便が衣類についてしまったら
すぐに選択しない場合は衣類をビニール袋に入れ口をしばっておきます。
洗濯する前に85℃で1分以上熱湯消毒するか、塩素系消毒液に浸します。(ただし塩素系消毒剤は色落ちする場合があります)
消毒液に他のものと分けて最後に洗濯します。

(3)まめに手洗いを行う
タオルは共用せず、個人ごとにするかペーパータオルを使用しましょう。

(4)感染している人は調理はしない
感染した人が調理した場合、その調理した食品を食べることにより他の人に感染を広げてしまう可能性があります。
調理作業は控えましょう。
また症状がおさまっても1週間程度はウイルスが出る場合があります。
調理前はきちんと手を洗いましょう。

ノロウイルスを撃退!消毒液の作り方
ノロウイルスに有効な消毒液は次亜塩素酸ナトリウムです。
原液を適切な濃度に薄めて使用します。

≪ウイルスに汚染された場所や物の消毒≫
商品名:ミルトン、ミルクポン(1%濃度)
ノロウイルスまとめ記事11.jpg
水 500㎖に対し、液 50㎖


商品名:ハイター、ブリーチ(5%濃度)
ノロウイルスまとめ記事12.jpg
水 500㎖に対し、液 10㎖

食中毒予防の「三つの大原則」に従って、衛生的な食事作りを行い、家庭からノロウイルス食中毒をなくしましょう。
万が一、お腹が痛くなったり、下痢をしたり、気持ちが悪くなった りしたら、かかりつけのお医者さんに相談しましょう。


※この記事は厚生労働省ホームページの記事内容、株式会社オーヤラックス様からの情報提供等を参考にしております。
厚生労働省ホームページ〈家庭でできる食中毒予防の6つのポイント〉
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0903/h0331-1.html
株式会社オーヤラックスホームページhttp://www.oyalox.co.jp/

記事提供
南東北春日リハビリテーション病院 広報誌「小春日和」

社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター
http://www.kaigo-hiwada.com/