「頭痛」と一致するもの

こめかみがズキズキする・・・慢性頭痛の症状と原因

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頭痛には、脳疾患などの重大な病気が原因でおこるものと、ストレスや生活習慣病などによって起こるものがあります。頭がギューっと締め付けられる、こめかみがズキズキするというような痛みは、慢性頭痛と考えられ、人によって頭痛が引き起こされる原因や頭痛の種類・痛む箇所は様々です。
実は慢性頭痛は大きく分けて3タイプあります。あなたの痛みはどのタイプですか?

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緊張型頭痛(筋肉収縮性頭痛)                       

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頭が重く、圧迫されているように痛む。肩こりもある。

緊張型頭痛は、最も多い頭痛の種類です。
ストレスや疲労が影響し、首の緊張や眼精疲労が加わって起こります。
後頭部がズンと重くなり、頭が締め付けれられるような痛みにおそわれます。
肩こりに悩む方におおいのも特徴のひとつです。

症状
後頭部、こめかみ、額を中心として頭が重い感じや締め付けられるような痛みがジワジワきて、長時間だらだらと続きます。
頭痛のほかにも肩こり、眼精疲労、めまい、倦怠感などの症状があらわれ、午後から夕方の時間帯に症状が出やすいと言われています。

原因と予防
主な原因は、頭、首、肩の筋肉の緊張によって血行が悪くなることです。

緊張型頭痛が引き起こされるきっかけ
長時間同じ姿勢でいる(デスクワークなど)
...正しい姿勢を心掛け、隙間時間にストレッチを行いましょう。
顎関節症...顎関節の異常からくる筋肉の緊張が引き金になることもあります。
身体的・精神的ストレス...湯舟にゆっくりつかるなど、自分なりのストレス解消を行いましょう。また、マッサージして血行を良くすることも効果的です。
目の疲れ...自分の視力に合わない眼鏡をつけたり、PCの画面をずっと見続けるなどの目の疲れからくることも。適度に目を休めましょう。

いずれも心と体の緊張からくるものなので、薬で治すというよりは、ストレスを溜め込まないよう心がけることが大切になります。
後頭部・肩の筋肉の緊張が緊張型頭痛の大きな原因と言われています。
後頭部、肩、目を温かい蒸しタオルで暖めたり、ストレッチをすることで身体をほぐし、血行を促進する事が効果的です。




片頭痛                             

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何もてにつかないくらい、こめかみのあたりがズキズキ痛む!
次に多いのが、片頭痛。
片側から両側のこめかみのあたりがズキンズキンと振動するように痛みます。
なぜか母親から娘に遺伝するといわれ、4対1の割合で女性に多い頭痛です。

症状
頭の片側(あるいは両側)が脈打つようにズキズキと痛み、吐き気や嘔吐、下痢を伴うことがあり、光や音、においに敏感になるなどの症状があります。
身体を動かした時に痛みが悪化します。
罹患するのは特に女性が多く、男性の3.6倍かかりやすいと言われています。
また、30代女性の20%が、片頭痛もちだと言われています。
頭痛が来ることがあらかじめ分かることもあり、頭痛の前兆としてあくびがでたり、砂嵐のような、またキラキラした光が出て視界がぼやける症状(閃輝暗点)が現れることもあります。

原因と予防
脳の血管が急激に拡張し、血管の周りの三叉神経(脳から直接出ている神経)を刺激するため痛くなると言われています。
ストレス...ほっと一息ついて、緊張する状態から解放された時に起こりやすいと言われます。
空腹時の血糖値の低下...規則正しく、食事を抜かないで3食きちんと食べましょう。
アルコールの摂取...血管を拡張するのでアルコールを控えましょう。
寝不足(または寝すぎ)
人混みや騒音などの物理的な刺激

片頭痛の治療で大切なことは、まず、頭痛の引き金になる誘因を避けることです。たとえば、日ごろからストレスを溜めないようにすること、また、経口避妊薬やホルモン剤を避けること、頭痛を誘発する食物を避けることなどがあげられます。
頭痛があるときに一眠りすると、痛みが和らぐ場合があるので、睡眠も片頭痛の治療法の一つとして重要です。



群発頭痛
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目をえぐられるような痛み。じっとできずに暴れだすことも!

3つの頭痛なかでは最も少ないのですが、一番激しく痛むのが群発頭痛です。
20~30代の男性に多い頭痛です。
その痛みは緊張型頭痛や片頭痛の比ではないと言われ、「片方の目に槍を突き刺してぐりぐりとかき回すような痛み」などと表現する方が多いといいます。

症状
どちらか片方の目、目の上、こめかみあたりがハンマーで殴られたような激しい痛みが起こり、痛むほうの目の充血、涙、鼻水、鼻づまり、まぶたの下垂などの症状が現れます。数日から2~3ヶ月間に集中して毎日同じ時間帯に発生します。

原因
眼の奥の動脈が拡張し炎症を起こすため痛みが出ると言われています。飲酒、喫煙、血管拡張剤の使用、気圧の変化なども原因となります。体内時計の不調が原因の一つと言われていますが、はっきりしたことは分かっていません。
痛みの軽現法としては、純度100%の酸素を吸入する事です。ただし、携帯用の酸素ボンベは効果が小さいことが多く、医師の指示に従って吸入する、医療用の純度の高い酸素ボンベが効果的と言われています。

その他、麻痺や言葉のもつれ、今まで経験したことのないような突然の激しい痛み、高熱などを伴う頭痛の場合は、命に係わる脳疾患由来の頭痛の場合もあります。
れらはくも膜下出血、脳腫瘍、慢性硬膜下出血、高血圧性脳症、うつ病などが原因となります。
これらは生死に関わるものなので、すぐに病院へ行きましょう。

当院では、頭痛(原因不明のものも含め)相談・治療は、ぜひ当院までご相談ください!
南東北春日リハビリテーション病院
脳神経外科の診療時間はこちら
※特に、毎週木曜午前8:30~12:00で受付している、「脳の健康外来」がお勧めです。

予防は生活習慣の改善から「脳梗塞」

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脳卒中とは、脳の血管がつまったり閉塞したために血流が滞り、脳細胞が障害される「脳梗塞」と、脳内の血管がなんらかの原因で敗れて出血し、脳が圧迫されることで脳細胞が障害される「脳出血」の大きく2つに分けられます。

脳梗塞ってどんな病気?

脳梗塞とは、文字どおり脳血管内に梗塞ができる病気です。
「梗塞」とは、血管の一部分で血液の流れが止まり、血液の得られない箇所の細胞が死んでしまう状態をいいます。
脳梗塞は、日本人の死亡原因の上位となっており、いったん発病してしまうと、命が助かったとしても麻痺などの後遺症が残ってしまう恐ろしい病気です。

1)脳梗塞の種類

小梗塞ラクナ梗塞
脳の深部の極めて細い血管がつまるもので、日本人に最も多いタイプの脳梗塞です。
細い血管で小さな梗塞が多発することが多く、手足の麻痺などの症状が出ない無症状の微小梗塞が多いと言われています。
※ラクナとは、小さな穴という意味
症状はゆっくり進行する事が多く、段階的に悪化、多発しなければ軽症な場合が多いです。
夜間や早朝に発症する事が多く、なんとなく手足に力が入らない、言葉が発しにくいという違和感が起きるといいます。
主に高血圧によって引き起こされます。

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中梗塞アテローム血栓性脳梗塞
動脈硬化で狭くなった太い血管に血栓ができてつまったり、血栓が血管壁から剥がれて血流にのって脳内の深部の血管に詰まってしまうものです。
動脈硬化を発症・進行させる高血圧・脂質異常症・糖尿病など生活習慣病が原因となります。
※アテロームとは、コレステロールが血管壁に入り込み、お粥のような塊になった物をいいます。
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また一過性脳虚血発作(下記参照)が重症化する前の症状として現れやすいといわれています。


大梗塞心原性脳梗塞
心臓にできた血栓が血流にのって脳まで運ばれ、脳の太い血管をつまらせるもので、不整脈の1つでもある心房細動が原因として最も多くあげられます。
心臓は正常の拍動が続く際は血栓はできませんが、心房細動がおこると血液が正常に流れなくなり、よどみが生じて血栓ができやすくなると言われています。
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2)こんな前兆があれば、脳梗塞の前兆かも!

その症状、脳梗塞の前兆である一過性脳虚血発作かもしれません!
短時間で治まったとしても、軽視せずに受診しましょう。

激しい頭痛
頭痛はいろんな原因で生じますが、急に生じた頭痛で、特に「普段経験したことのない強い痛み」の場合には要注意です。
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運動障害

左右どちらかの手足に力が入らない。動かせない。もつれる。
左右どちらかの手足がしびれる。熱さ、痛みの感覚がない。
特に急に出現した場合には脳卒中発作を第一に考える必要があります。

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平衡障害
めまいがあり、立っていられない。
回転性めまい(景色がくるくる回って見える)、浮遊感(船に乗ったようなゆらゆらする)などがあり、急に生じためまいでは吐き気を伴うことが多いです。
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言語障害
ろれつが回らない。言葉が出てこない。
失語症と構音障害の2通りがあります。失語症は話し掛けられても理解できない感覚性失語と、思ったことを言えない運動性失語があり、さらにどちらも出来ない場合があります。構音障害は舌や口の周りの筋肉の麻痺によって呂律(ろれつ)が回らなくなります。
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視力障害
物が二重に見える。視野が半分欠ける。片側の目が見えない。
視野の半分が急に見えにくくなる(視野障害)や急に片側の目が真っ暗になり見えなくなる場合には危険信号です。
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嚥下障害
麻痺したように口やのどの動きにぎこちなさが生じ、上手に物を飲み込めない。むせたりする
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その他、意識障害(脳に原因がある場合では、頚部や頭蓋内の太い血管が細くなったために起こる脳貧血で生じることがあります。心臓に原因がある場合には不整脈にて生じる)、認知症(最近の出来事など新しいことが覚えられなくなり、同じ事を何度も繰り返し聞くなどの物忘れが急に生じることがある)、失調(手や足がスムーズに動かせない状態であり、見た目には、ロボットのようなぎこちない動きや歩き方となる)などが生じることがあります。

季節ごとの注意


汗をかいて体の水分が少なくなると、血液の流れが悪くなり、血栓ができやすくなります。脱水症状にならないよう水分を補給しましょう。


外出時、外気と室内の温度差が激しいと、血圧が上昇しやすくなりますので注意しましょう。

脳梗塞は、日常生活を改善すれば、予防できる病気でもあります。大きな発作を起こす前の"前兆"を見逃さずに、早期受診・治療を心がけましょう。


3)早期発見には、脳検診がオススメです
脳梗塞は、突然起こります。しかも発症した場合、死の危険性もある怖い病気です。
予防するためにも、数年に一度は脳検診を受けることをおすすめします。

一般に「脳ドック」とは頭部MRIと頭部MRAのほかに、血液・尿・血液生化学検査、血液凝固、線溶系検査、眼底検査、胸部X線検査、心電図、頚椎X線検査、脳波検査などで構成されています。
多くの施設では、高価なMR診断装置を使用する事から比較的高めの料金設定がなされていますが、当南東北グループにおいては、検査の核心である脳のMRIおよびMRAの検査を低料金で提供することによって、より多くの方々の脳及び脳血管疾患を早期に発見し治療する事が大切と考え、最新機種の導入を期に以下のような「脳検診」を企画しています。

脳検診で分かる事
無症候あるいは未発症の脳及び脳血管疾患を発見し、それらの発症あるいは進行を予防できます。
・未破裂脳動脈瘤
・無症候性脳梗塞
・無症候性頭蓋内血管閉塞・狭窄
・脳腫瘍などその他の器質的脳疾患

料金/10,800円

下記にて、電話での予約・お問合せも受け付けております。

総合南東北病院 予防医学研究センター
0249-34-5322(代表)
総合南東北病院HP:http://www.minamitohoku.or.jp/

掲載している情報は株式会社メディネット様より提供をいただいております。

URL:http://www.mdnt.co.jp/

記事提供
社会福祉法人 南東北福祉事業団
総合南東北福祉センター
http://www.kaigo-hiwada.com/

一部小春日和第65号より抜粋