リハビリテーション機器のご紹介（2014/02/06）
南東北春日リハビリテーション病院では、県内初導入のものも含め、最新のリハビリテーション機器で患者さんのリハビリをアシストしています。
このページでは、主なリハビリテーション機器をご紹介します。
HONDA「リズム歩行アシスト」.................................
南東北春日リハビリテーション病院は、リハビリテーションを行う患者さんに対し、アシスト機器「リズム歩行アシスト」を利用した歩行練習で、身体の機能向上に有益であるかを検証するため、アシスト機器の開発者である(株)本田技術研究所と共同臨床研究を行っています。
■機能
●歩く時の、脚を前に振り出す時と、地面に着け後ろへ蹴る時の動きに合わせ、制御コンピュータがこの歩行タイミングに合ったアシスト力を計算しモータに力を発生します。こうすることで、普段よりも少し歩幅を広げ、楽に歩くことができるようになります。
●アシストの調整は、左右の脚に対して、振り出しと蹴りを独立して変更できるため、様々な歩き方に対応できます。
■構造・仕組み
●腰と、左右太腿の3か所のベルトで身体に装着します。
●腰フレーム(M,L)、大腿フレーム(S,M,L)のサイズを組み合わせることで、様々な体型に対応します。
●機器の重量は2.4Kgです。
●充電したバッテリーで、1時間以上のアシストが可能です。
リズム歩行アシスト臨床研究のご案内
可動式免荷装置「アンウェイ・システム」.............
アンウェイシステム(可動式免荷装置)とは、体重を免荷した状態で安全に立位・歩行におよぶ動作習得をサポートする装置です。
脳卒中や脊髄損傷で歩行が困難な場合や、長期臥床により体力が低下した症例においても、免荷した安全な状態で基本動作から応用的動作まで幅広く使用することができます。
マスコミなどでも取り上げられた事もあり、全国的に普及が広まっております。
■どのように使用するの?
写真のように、身体にハーネスという身体を支えるサポーターを装着し、天井部から身体をつりさげるような形で使用します。
体重の約40%〜20%程度の範囲で、釣り上げるようになります。
その状態で、トレッドミル上で歩行訓練を行います。
■利用するメリットは?
従来のリハビリテーションにおける歩行訓練は平行棒につかまっての歩行訓練が主流ですが、平行棒の場合、
�…控�離の歩行訓練が困難
�⇒�学療法士のサポートが十分に出来ずにくい
��どれだけの負荷や速さで行えたかなどの定量的な計測が出来ない
�ぜ蠅鯲イ靴討諒盥垠盈�が出来ない
�イ泙織肇譽奪疋潺襪里茲Δ箆�続したサイクルでの歩行訓練が行えない
などの課題があります。
これらの部分に対してアンウェイシステムは体重をサポートすることで、より安定し、そしてより多くの歩行訓練を可能とすることができ、早期に歩行獲得を目指す事ができます。
また脳卒中治療ガイドライン2009などでも部分免荷式歩行訓練は脳卒中のリハビリとして推奨されております。
■どんな方が対象になるの?どこで受けられるの?
主に脳卒中や骨折、せき髄の疾病や怪我などによって歩行障害を有する方が対象となります。
重篤な心臓病や認知症または、座位保持が出来ない方など、対象とならない方もいらっしゃいます。
詳しくは、当院へお問い合わせください。
これらのリハビリは理学療法士がマンツーマンで行うものですので、入院または外来にて行うようになります。
ダートフィッシュ・ソフトウェア(リハビリ評価機器)
ダートフィッシュ・ソフトウェアはスイスのダートフィッシュ社が開発した動作分析などのデータ分析ソフトウェアです。
「サイマルカム(SimulCam™)」と「ストロモーション(StroMotion™)」という国際特許を取得している2つの映像処理技術の他に、映像による動作分析に適した多くの機能を搭載し、さらにデータの管理や、結果の共有までを行うことができます。
下の図はストローモーションという機能で、一連の動作を残像として画面上に表示し、動きの推移を把握しやすくなります。
リハビリテーションの分野においても普及しはじめており、県内のリハビリテーション施設としては初めての導入となります。
ゲート・ビュー(リハビリ評価機器)...........................
衡機能計(重心動揺計)のゲートビューを導入しました。
静止立位(立っている時)と歩行時の足底圧の分布や重心点の変化などの測定及び平衡機能計として、めまい・ふらつき(体の前後左右の動揺)を測定することができます。
そして、その測定結果が見やすい画面で表示できます。
また、リハビリの効果判定としてふらつきの改善や足の荷重のかかり具合の変化などを評価・分析する事が可能です。
こちらの分析機器も、県内のリハビリテーション施設としては初めての導入となります。
随時研究内容を更新していきます。
研究責任者
南東北春日リハビリテーション病院 リハビリテーション科
平野 雄三
