
骨折(大腿骨)について
①高齢者の骨折
高齢者の骨折は、足がもつれバランスを崩したり尻もちをついたりといった転倒によるものが多く、加齢による運動能力の低下や骨強度の低下などが要因として挙げられます。特に、大腿骨の骨折は寝たきりになる可能性が高く、(腕の骨折では寝たきりになりにくい)激しい痛みに加え、立つことや歩くことができなくなります。男女比では、男性の2.5〜2.6倍も女性に多いといわれており、年齢では70歳以後指数関数的に増加し、85歳以上では特に頻度が多いといわれます。
③大腿骨骨折後のリハビリ
全身状態や固定性に問題があれば安静が必要になることがありますが、手術後は合併症(肺炎や床ずれ)の発生や増悪を予防するため、なるべく早くリハビリテーションを開始します。手術した部分はまだ腫れや痛みを伴いますが、少しでも早く体力を戻していくために手術翌日から開始することが多いです。理学療法士や作業療法士がつき、座位〜立位〜歩行と痛みの状態に応じて離床をすすめていきます。また、股関節の可動域訓練や筋力強化訓練などの運動や生活動作練習を行います。手術後約1〜3カ月で退院するのが一般的です。転倒予防としては、運動を指導したり、安全な生活環境についてアドバイスを行ったりしています。
参考図書:富士武史:「整形外科疾患の理学療法」改定第2版.金原出版株式会社 2003年
高齢者の骨折は、足がもつれバランスを崩したり尻もちをついたりといった転倒によるものが多く、加齢による運動能力の低下や骨強度の低下などが要因として挙げられます。特に、大腿骨の骨折は寝たきりになる可能性が高く、(腕の骨折では寝たきりになりにくい)激しい痛みに加え、立つことや歩くことができなくなります。男女比では、男性の2.5〜2.6倍も女性に多いといわれており、年齢では70歳以後指数関数的に増加し、85歳以上では特に頻度が多いといわれます。
②骨折の治療とは
大部分が入院・手術が必要となり、骨折の特徴や年齢、合併症などによって術式が分けられます。内側骨折は完全な骨折で骨癒合が期待できないため、人工のものと置き換える人工骨頭置換術を行うことになります。外側骨折は、骨折部を金属で固定する骨接合術を行います。

③大腿骨骨折後のリハビリ

参考図書:富士武史:「整形外科疾患の理学療法」改定第2版.金原出版株式会社 2003年