南東北春日リハビリテーション病院
NEWS&TOPICS
介護教室【排泄について】
2009.09.04(金)
前回に引き続き、今回も排泄についての紹介をします。まず、排泄の仕組みについてです。
≪排泄の仕組み≫
腎臓で作られた尿は、尿管を通り膀胱へ送られます。腎臓は、血液をろ過し、余分な水分や老廃物を尿にする働きがあります。膀胱に尿が約150〜20mlたまると、その刺激が中枢神経や大脳に伝わり、尿意(排尿したくなる感覚)を感じるようになります。尿意を感じて排尿のための一連の動作(トイレに行く、ズボンを脱ぐ、便器に座る)が整うまでに、尿をもらさずに溜めることができ、環境が整うと排尿することが出来て「排尿した」となります。成人の1日の尿量は、1,000ml〜1,500mlです。正常な尿は、澄明な黄色から淡黄色です。続いて排便の仕組みについてです。
≪排便の仕組み≫
口から摂取した食物は、胃で消化され小腸で必要な栄養分や水分が吸収され、お粥にような状態で大腸に送られます。大腸でさらに90%の水分が吸収され、固形の便になります。便は通常、S状結腸にたまり、蠕動(ぜんどう)運動によって直腸に入り、直腸内圧がすすみもこの刺激が中枢神経から大脳に伝わり便意(排便したくなる感覚)となります。便意を感じて、肛門を緩ませ、腹圧がかかり便を体外へ排出すると「排便した」となります。便の量は摂取する食物の量や種類によっても異なりますが、通常1日100〜250gで黄褐色の有形軟便です。
次に、排尿障害についていくつか紹介したいと思います。「排尿障害」とは、腎臓でつくられた尿がいったん膀胱に溜められ、いっぱいになったら体外に出されるしくみのどこかに、障害が起きてさまざまな症状が起きることをいいます。
≪排尿困難≫
排尿したい気持ちはあるが、スムーズに排尿できない状態をいい、一度の排尿に時間がかかったり、うんと力を入れないと排尿できないということもあります。また、尿が細く勢いがない場合も含みます。
≪尿閉≫
膀胱に尿がたまっているのに、全く排尿ができない状態をいい、排尿困難がひどくなると、尿閉になる場合があります。8〜12時間排尿がない場合は、医師に相談してみてください。
≪頻尿≫
排尿した直後に、また排尿したくなる状態を指します。一度の排尿は少なく、回数が多くても全体の尿量が増えるわけではありません。一度の排尿で、十分に尿が出きらない場合に、膀胱内に尿が残って、しばしば頻尿になる場合があります。利尿剤や、多飲によって頻尿が起こることもあります。
≪尿失禁≫
普通、膀胱に尿が溜まっても、自分の意思である程度我慢できるが゛さまざまな原因で我慢できずに排尿していまう状態を尿失禁といいます。
≪尿失禁の原因≫
(1)腹圧性…くしゃみや咳や笑うなどして腹圧がかかって不随意にもれてしまうものをいいます(骨盤底筋群の緩みによるもの)。出産後の女性や高齢者によくみられる失禁です。
(2)切迫性…尿意は感じるが、トイレまで我慢できずにもらしてしまうものです。尿路感染や前立腺肥大の場合になりやすいです。
(3)いつ流性…尿閉のため膀胱が充満すると、容量を超えた分が出てしまいます。見かけ上は尿が出ていても、下腹部が盛り上がっているような場合には、いつ流性の尿閉である場合があります。自分で訴えることができない方への注意が必要となってきます。ガスや便がたまって、尿道を圧迫して失禁する場合もあるので、便秘をしていないか観察する必要があります。
(4)反射性…脳血管障害や脊椎損傷など、尿意を伝える神経の障害のために膀胱に尿がたまると反射的に膀胱が収縮して尿が出てしまう状態です。この他に、環境や情緒、精神的な要素が原因となる場合もあります。
失禁後のケアは、衣類や環境を清潔に保ち、濡れたままの状態にしないよう注意してください褥瘡(じょくそう)、床ずれの原因になってしまいます。
<<前のページに戻る
[
▲トップページに戻る
]
南東北春日リハビリテーション病院
TEL.
0248-63-7299
kasuga.hp@sirius.ocn.ne.jp