南東北春日リハビリテーション病院

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介護教室【座ることの重要性】
2009.06.05(金)
 人間の体をつくっている筋肉は、横紋筋と平滑筋に分けられ、横紋筋はさらに心筋と骨格筋に分けられます。心臓壁をつくる心筋や食道、胃、気管支などの内臓壁をつくる平滑筋は私たちの意思では動きませんが、体の運動をつかさどる骨格筋は、意思によってコントロールできます。
 私たちが「筋肉」と呼ぶのはこの骨格筋で、これらの筋肉が大脳からの指令により、収縮と弛緩を繰り返して体を動かしています。
 筋肉の活動は動くだけではなく、「立つ、座る」という姿勢にも影響されます。立っていると全身の筋肉が働きます。寝たきりになると、この筋肉の働きが悪くなり、関節が固まって動かなくなり、機能が低下してしまいます。たとえ歩けなくても、座っているだけで筋肉は活動します。できるだけ座ることで筋肉の機能低下を防ぎましょう。
 座ることの効用は、筋肉の活性化ばかりではありません。食事を摂る場合も、少し前かがみ状態の方が誤嚥性肺炎を防ぎ、食欲にも差が出ます。排泄も座った状態の方が腹圧や重力を活用できるので、スムーズに排便できます。
 さらに、寝ているときよりも表情がいきいきしてくるので、顔の筋肉の動きが脳を刺激して、体の免疫力も活性化してきます。まずは座ることです!!

【座ることの9つの効用】
[1]食べやすい…寝たままの姿勢での食事は食べにくいばかりか、誤嚥による肺炎の原因になります。少し前かがみになった状態がいちばん食べやすい姿勢です。

[2]床ずれが治る…いったん床ずれができてしまうと、なかなか治りにくいもの。日に何回もの体位交換をするよりも、座ることの方がより効果があり、予防にもつながります。

[3]排便しやすい…直腸内の便を押し出す腹圧は、「寝ている姿勢」より「座っている姿勢」の方が、大きくかかります。重力も活用できるので、便秘も解消されます。

[4]バランスが良くなる…「座る・立つ・歩く」ために大切な体の前後のバランス、左右バランスが向上する。寝ていると、その感覚が鈍ってしまい、低下するばかりです。

[5]筋力が強くなる…私たちが「筋肉」とよぶ骨格筋は骨にくっついていて体を動かします。座ると背中や首の筋肉に重力がかかって、姿勢を保つように収縮するので、筋肉が強くなります。

[6]表情がよくなる…表情は顔面の表情筋が収縮することで現れます。座ると筋肉に重力がかかり、それに抵抗して眼を開いて口が閉じ、締まった顔になります。

[7]血圧調整がよくなる…私たちの体は、姿勢を変えるたびに全身の血圧を調整しています。寝てばかりいると、この機能が低下し、座っただけでめまいを起こしてしまいます。

[8]肺活量が増える…寝ていると肺が圧迫され、働きが悪くなります。座ることで肺が入っている胸部が拡張するので肺活量が増えます。

[9]手足の拘縮を予防する…座って重力がかかると、脳卒中で上肢が固まっていくのとは逆の力がかかります。また下肢の関節がすべて曲がるので、ピンと伸びる方向に固まるのを防いでくれます。




【医療法人社団 三成会】
南東北春日リハビリテーション病院
介護老人保健施設 春日リハビリテーション・ケアセンター

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