南東北春日リハビリテーション病院

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介護教室 ―口腔ケアと口腔管理について―
2009.02.02(月)
 @口腔ケアの目的…口腔ケアによって口腔の衛生を保つことにより、疾病を予防して歯の健康を維持し、QOLの維持・増進を図ることが可能になる、口腔は食物を摂取する大切な器官です。口腔の機能を正常に保つことは全身の健康を維持する部分と深くかかわります。歯の機能がある程度まで維持されていれば、食事の際の負担も軽減し、味覚や咀嚼筋の維持、脳への刺激や血液の循環にもよい影響を及ぼすといわれています。

A口腔の機能(口腔には、以下の3つの機能があります)
(1)咀嚼機能…食物を口の中に摂取し、口に入れた食物を歯によって噛み砕いて唾液を混ぜ合わせ、その味や噛み心地を舌や口腔内の粘膜によって本人に感知させる。
(2)嚥下機能…咀嚼によって噛み砕かれた食物は、舌と口腔周囲の筋の活動によって咽頭へ送られ、食道を経て胃に達する。
(3)発音…コミュニケーションを交わすための発音も、口腔の周囲筋、舌、唇、口蓋の働きによって行われる。

B口腔ケアの具体的方法…歯垢を除去し歯の衛生を保つ効果が最も高いのは、歯ブラシなどを利用して行うブラッシング(歯磨き)です。口腔ケアの基本は、口腔清掃を行って、歯垢や口の中に残った食物を除去し、口腔内を清潔に保つことです。口腔ケアには、歯ブラシなどを使用する機械的清掃法と薬剤を使用する化学的清掃法があります。できるかぎり歯ブラシによるブラツシングを行い、ブラッシングと合わせてフロッシング(歯間清掃)、リッシング(洗口)を行います。

【機械的清掃法】
(1)歯ブラシによるブラッシング→歯ブラシで行う口腔清掃で口腔ケアの基本である。
(2)歯間ブラシ→歯ブラシが届きにくい歯と歯の間(歯間部)を清掃するためのブラシ。
(3)デンタルフロス…歯と歯の間に食物が挟まっている場合や、歯間部の隙間が小さい場合に使用する歯間清掃用の糸。歯の隙間に通して清掃する。
(4)スポンジブラシ…口腔粘膜の清掃時に用いる。歯間部や歯頚部の歯垢の除去効果はあり期待できない。

【化学的清掃法】
(1)消毒・殺菌作用のある洗口・含嗽→口臭の除去効果が高く、清潔感が得られる。歯垢の表面に対する殺菌効果はあるが、口腔細菌の減少効果は歯ブラシの使用に比べ劣る。
(2)消毒・殺菌作用のない洗口剤・含嗽剤→口臭除去、清潔感を得るのに適している。

C義歯の知識・手入れ方法
取り外しのできる義歯は、必ず1日1回は取り外して歯ブラシで磨き、寝るときは洗浄剤に入れて保存します。
義歯(入れ歯)の知識…高齢者の多くは義歯を用いていますが、正しく管理されているとはいいがたいのが現状のようです。義歯は、自分の歯と同様に清潔に保つことが大切で、食後のたびに洗浄をしなければならないものもあります。義歯を装着したままにしておくと、バクテリアが繁殖し、病気の原因となったり、口臭がひどくなったりします。また、義歯の不具合も、虫歯の原因となります。義歯には次のような種類がります。

架工義歯(ブリッジ)…歯の喪失数が少ない場合に行われる方法で、喪失した歯の両側の残っている歯に冠をかぶせて、それを土台にブリッジをセメントで固定する。
局部床義歯(部分入れ歯)…残っている歯を義歯を支えるバネをかけて、装着する方法。
総義歯(総入れ歯)…局部義歯ができないほど、歯の残存数が少なかったり、歯がすべて失われたりした場合に、喪失した歯の歯槽堤(土手)にフィットした義歯を入れる方法。
インプラント(人工歯根)…歯の欠損箇所にインプラントと呼ばれる人工歯根を埋め込み、歯の形をした冠をかぶせる方法をいう。

【広報誌 小春日和第50号より】

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